マリオネットラインを消す方法は?原因やできやすい人の特徴も解説
口元に現れるエイジングサインのひとつであるマリオネットライン。正面からは気づきにくく、写真で横顔を見たときにハッと気づく方が多いかもしれません。実年齢よりも老けて見えてしまうため、どうにかして消す方法はないのだろうかと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、マリオネットラインができる原因や、マリオネットラインを消す方法について詳しく解説していきます。マリオネットラインに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
マリオネットラインとは?
マリオネットラインとは、唇の両端から顎に向かって下に伸びているシワのことです。マリオネットはフランス語であやつり人形という意味で、あやつり人形の口角から顎にかけて入っている切れ目に似ていることから、そのように呼ばれています。
マリオネットラインが表れるのはいつ頃から?
マリオネットラインは、加齢による影響が出やすい40代頃から表われ始めるといわれており、50代になるとさらに目立つようになる方が多いようです。ただし、加齢以外にも原因があるため、若い年齢層であってもマリオネットラインができることがあります。
マリオネットラインができる原因
ここからは、マリオネットラインができるおもな原因について詳しく見ていきましょう。
たるみ
頬のたるみは、マリオネットラインができる原因のひとつです。加齢によって線維芽細胞の働きが低下すると、コラーゲンやエラスチンが減少します。その結果、肌のハリや弾力がなくなりたるみが生じます。特に、頬の脂肪が多い方や血行が悪くむくみやすい方などは、たるみができやすいので注意が必要です。
乾燥
肌の乾燥もマリオネットラインができやすい状況を招きます。肌が乾燥すると、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロンなどの保湿成分が減少し、肌のハリや弾力が失われてたるみを引き起こします。また、乾燥によりバリア機能が低下すると、コラーゲンの代謝が乱れてコラーゲンが生成されにくくなります。
広頚筋(こうけいきん)の低下
口元から首にかけて広がっている筋肉「広頚筋(こうけいきん)」の低下も、マリオネットラインができる原因になります。なぜなら、広頚筋が衰えると皮膚が垂れやすくなるからです。
広頚筋は加齢だけでなく、悪い姿勢が習慣化することによっても衰えます。そのため、若い方でも姿勢が悪いとマリオネットラインができる可能性があります。
口角下制筋(こうかくかせいきん)の硬化
「口角下制筋(こうかくかせいきん)」とは、表情筋の一つで、唇の両側から顎にかけて扇のように広がっている筋肉です。口角を引き上げる役割を担っているため、口角下制筋が硬化することでマリオネットラインができてしまいます。歯ぎしりや口をすぼめる癖のある方は、口角下制筋が硬化しやすいといわれています。
ダイエット
ダイエットで急激に痩せると、伸びた皮膚がたるみとなってマリオネットラインができてしまうことがあります。皮膚には伸縮性がありますが、急に脂肪がなくなると新陳代謝が追いつかずにたるみが生じます。
特に、マリオネットラインが表れる40代以降になると、皮膚の修復力が低下します。伸びた皮膚は元に戻りにくいため、過度なダイエットは注意が必要です。
紫外線
紫外線もマリオネットラインができる原因のひとつです。紫外線には種類がありますが、肌のたるみにダイレクトに影響を与えるのは「UV-A」です。UV-Aは肌の真皮層まで届きコラーゲンを減少させるため、肌の弾力が失われシワやたるみを引き起こします。そのため、紫外線を浴びるとマリオネットラインができやすくなるのです。
マリオネットラインができやすい人の特徴
マリオネットラインができる原因についてお伝えしましたが、普段のちょっとした生活習慣によってもマリオネットラインが出きてしまう可能性があります。以下のような生活習慣にあてはまることがある方は、マリオネットラインができやすいので注意しましょう。
- 姿勢が悪い
- 長時間下を向いている
- 噛み癖がある
- 口が「への字」になっている
- 笑わない
- 保湿ケアができていない
マリオネットラインをメイクでカバーする方法
マリオネットラインをすぐに消したいという場合は、メイクでカバーすることができます。ここでは、ポイントメイクでマリオネットラインを目立たなくする方法をご紹介します。
コンシーラー
マリオネットラインを目立たないようにするには、コンシーラーでマリオネットラインの影ができないようにするのが効果的です。コンシーラーは肌より少し明るめの色を選びましょう。質感は、伸びの良いリキッドやクリームタイプがおすすめです。
マリオネットラインの下から口角に向かって薄く伸ばします。つけ過ぎると逆にしわが目立ってしまうので注意してください。
チーク
チークを高い位置にいれることで、マリオネットラインを目立たなくすることができます。チークは頬骨の少し高いところから斜め上に向かっていれるのがポイントです。
高い位置にチークがあることで、目線をマリオネットラインからそらします。また、フェイスラインが引き上がって見える効果も期待できます。
リップライナー
リップライナーで口角をキュッと上げて描くことで、マリオネットラインをカバーすることができます。特に、口が「への字」になっている方は、口角が上がって見えるため印象も良くなります。
また、唇の輪郭より1〜2mm外側にかくのがおすすめです。下唇がふっくらすると、よりマリオネットラインが目立たなくなります。
セルフケアでマリオネットラインを消す方法
マリオネットラインを消すには、普段のセルフケアが大切です。ここれは、マリオネットラインを消すのに効果的なセルフケアをご紹介していきますので、ぜひ実践してみてください。
保湿ケアをする
マリオネットラインを引き起こす乾燥を防ぐには、保湿ケアをしっかりおこなうことが必要です。肌のうるおいを保つヒアルロン酸やセラミド、コラーゲンなどが含まれた化粧水や美容液を使用しましょう。仕上げには必ず乳液やクリームを塗って皮膚にフタをし、保湿成分を逃さないようにしましょう。
日焼け止め対策をする
紫外線の影響を防ぐために、日焼け止め対策をおこないましょう。紫外線は、夏だけではなく冬も降り注いでいます。また、コラーゲンを破壊するUV-Aは窓ガラスも透過するため、室内にいても日焼け止めを塗ることが大切です。
口周りの筋肉を鍛える
マリオネットラインを消すには、口周りの筋肉を鍛えるのが効果的です。簡単にできる方法ですので、ぜひお試しください。
関節を使って口角下制筋をほぐす
- 1.右手の人差し指の関節を曲げる
- 2.第1関節と第2関節の側面を右の口角下制筋にあてる
- 3.3か所くらいに分けて円を描くようにマッサージする
- 4.10回まわしたら左側も同様におこなう
唇を巻き込むトレーニング
- 1.唇を閉じて内側に巻き込む
※正面から見て唇が見えないくらいに巻き込むのがポイント - 2.アルファベットの「U」をイメージして口角をグッと上げる
- 3.そのまま10秒間キープする
※1日10セットを目安におこなう
ペットボトルを使ったトレーニング
- 1.500mlの空のペットボトルを用意する
- 2.水を100ml入れる
- 3.下を向き唇でペットボトルをくわえる ※歯でくわえないようにする
- 4.そのままペットボトルを持ち上げて10秒間キープする
※3セットを目安におこなう
※難しい場合は水の量を減らしてもOK
リンパマッサージをする
リンパマッサージをすることで、リンパの詰まりを解消してたるみを改善できます。マッサージの方法は、以下のとおりです。
- 1.両手のひらを左右の頬に軽くあてる
- 2.そのまま横方向にスライドさせてから鎖骨に向かって下方向にリンパを流す
- 3.2を3回おこなう
- 4.耳斜め下のくぼみを3秒間プッシュする
- 5.4を3回おこなう
- 6.耳の下から鎖骨上のくぼみまで指をすべらせる
- 7.親指以外の4本の指で鎖骨上を1秒間3回プッシュする
頭皮マッサージをする
頭皮マッサージは血行が良くなるため、マリオネットラインの解消に役立ちます。体の温まっている入浴時におこなうと、より効果的です。
- 1.左右の耳の上に両手のひらを置く
- 2.手のひらに力を入れた状態で上に引き上げる
※1セット10回を目安におこなう
ツボを押す
ツボ押しは、マリオネットラインを薄くするのに効果的な方法です。口輪筋や口角下制筋に作用するツボを3つご紹介します。それぞれ1日に2回ずつおこないましょう。
ツボ① 地倉(ちそう)
地倉(ちそう)は、黒目から真下に引いた線と口角から横に引いた線が交わる場所にあるツボです。人差し指の腹で左右同時に10秒間押します。
ツボ② 挟承漿(きょうしょうしょう)
挟承漿(きょうしょうしょう)は、唇の中央から顎に向かって1cm下がり、そのまま3cm右にずらした場所にあるツボです。人差し指の腹で左右同時に10秒間押します。少し強めに押すと良いでしょう。
ツボ③ 頬車(きょうしゃ)
頬車(きょうしゃ)はエラの中央あたりにあるツボで、奥歯を噛みしめると盛り上がる場所です。人差し指の腹で上に向かって左右同時に押し、その後くるくると円を描くように動かします。痛くない程度の力で押すのがポイントです。30秒を1セットとして3セットおこないましょう。
美容クリニックでマリオネットラインを消す方法
ここからは、美容クリニックでマリオネットラインを消す代表的な方法についてご紹介していきます。
フェイスリフト
フェイスリフトでは皮膚を切開し、たるみの原因を取り除くことでマリオネットラインを解消します。フェイスリフトにはさまざまな術式があり、たるみの状態に合わせ、皮膚だけではなく脂肪や筋膜を引き上げることも可能です。効果が長く持続することがメリットですが、腫れや内出血などの副作用があり、ダウンタイムが長いというデメリットもあります。
ヒアルロン酸リフト
ヒアルロン酸リフトとは、骨・軟部組織・皮膚をつなぐ役目を持つリガメント(支持靭帯)にヒアルロン酸を注入し、リフトアップ効果をもたらす施術です。ヒアルロン酸によってリガメントが補強されることで、マリオネットラインの改善が期待できます。
ダウンタイムが少なく、施術後はメイクをして帰ることができるため、いつでも気軽に受けられるのがメリットです。効果の持続期間は約半年から1年といわれています。
糸リフト
糸リフトは、医療用の特殊な糸を皮膚のなか(頬や口周り)に挿入し、リフトアップさせることでマリオネットラインを改善させる施術です。切開をせずに短時間の施術ですぐに効果を得られること、ダウンタイムが比較的短いことがメリットです。
一方デメリットは、個人差はありますが、施術後に少し引きつった感覚が残る場合があることと、一般的な効果の持続期間が1年〜1年半ほどとあまり長くはないことです。また、糸の種類によって効果の持続期間が変わるため、施術前にしっかり確認しておくことが大切です。
ハイフ
ハイフは皮下組織や筋膜に超音波を照射して、熱の力で肌の内側から引き締める施術です。肌のたるみの原因となる「SMAS筋」を引き締めることで、マリオネットラインの改善に効果を発揮します。
施術後ゆっくりと肌が引きあがっていき、1カ月半〜2カ月で効果のピークを迎えます。その後は効果が少しずつ薄れていくため、効果を維持するには3〜6カ月ごとに施術を受けることが必要です。
エステサロンでマリオネットラインを消す方法
エステサロンでは、プロの手技による施術でマリオネットラインの改善を目指しています。ここでは、エステサロンでおこなっているマリオネットラインの解消に効果的な4つの方法をご紹介していきます。
フェイシャルマッサージ
フェイシャルマッサージは、エステサロンが得意とする代表的な施術です。顔を中心としたマッサージで、凝り固まった表情筋をほぐして血流を良くします。
むくみや咬筋の凝りが解消されることで、マリオネットラインをすっきりさせます。また、肌に刺激が加わることで皮膚機能が活性化するため、肌にハリツヤを与える効果も期待できます。
リンパマッサージ
リンパマッサージとは、リンパの流れをスムーズにして体内の余分な水分や老廃物の排出を促す施術です。筋肉の緊張やむくみが緩和されることで、マリオネットラインの解消に効果を発揮します。エステサロンでは、熟練のエステティシャンが絶妙な力加減でマッサージを行うため、セルフケアよりも高い効果を得られるのが特徴です。
小顔矯正
小顔矯正は、顔や頭の筋肉をほぐして骨格を整え、フェイスラインをリフトアップさせて小顔に見せる施術です。首や肩・デコルテ部分にもアプローチして、血流やリンパの流れを促進させます。むくみやたるみが解消されることで頬や口角が引き締まり、マリオネットラインの改善が期待できます。
コルギ
コルギは韓国発祥の骨格美容法で、骨と筋肉に同時にアプローチする施術です。血流を良くして、骨と骨のあいだに溜まった老廃物を排出させながら骨格を整えます。
小顔だけでなく顔のゆがみをリセットすることが可能です。むくみや表情筋の凝り、ゆがみによるたるみから生じたマリオネットラインの改善に効果を発揮する施術です。
まとめ
マリオネットラインはダイエットや紫外線など、加齢とは関係のない原因でできる可能性があります。そのため、若くてもマリオネットラインに悩んでいる方は少なくありません。マリオネットラインがあるだけで老けて見られるのは避けたいですよね。
今回の記事では、マリオネットラインを消す方法をご紹介してきました。もし「早く改善したい」「ダウンタイムは避けたい」という場合は、セルフケアを実践すると同時に、一度エステサロンでの施術を体験してみることをおすすめします。この記事を参考に、口角がキュッと上がったきれいなフェイスラインを手に入れてください。